令和3年度 事業基本方針
昨年、新型コロナウイルス感染者が報道されてから、1年以上が経過します。コロナ禍であっても懸命に経営努力を続けておられる会員の皆様に深く敬意を表するとともに、われわれ商工会議所としても1,800会員の皆様と地域経済発展のために力を尽くしてまいります。
我が国経済は、緊急事態宣言が発令された昨年4-6月期のGDPがリーマンショック時を超える未曽有の落ち込みに至りました。7-9月期に持ち直しの兆しがあったものの、秋以降の2次、3次感染拡大する中、回復の足取りは重いままです。
昨年9月に菅新政権がスタートし、アメリカでもバイデン新大統領が就任され、日米、米中関係など我が国経済も大きく転換していく気配を感じます。経済見通しでは、令和3年度の日本の実質GDP成長率は、対前年比3.3%増加に転じるものの回復力は弱く、令和4年以降も1%台で推移し、GDPがコロナ感染前の水準に回復するのは、令和6年以降との見込みもあります。
令和3年度は当面、コロナ禍からの再起に向け、中小企業・小規模事業者の事業継続支援とコロナ禍を見据えた地方創生を推進する体制強化を図ってまいります。
大きく変わる「新しい生活様式」への対応として、部会・委員会の積極的な活動や、女性や若い会員の活躍支援を行うとともに、消費者ニーズに答えられる会員事業所への経営指導や持続化補助金・モノづくり補助金等の積極的な活用も行ってまいります。
リニア岐阜県駅にふさわしい街づくりについても、中心市街地で建設が進む市民交流プラザ(仮称)と歩調を合わせて中津川市の誇りである名誉市民前田青邨画伯の功績を後世に残すための活動なども推進していきたいと考えています。
その他、MaaSに代表される2次交通システムなどの構築に向け、行政への政策提言や連携事業なども積極的に展開してまいります。
これまで以上のスピードで変化する社会情勢への対応、会員の皆さんに的確な情報提供のできる体制づくりを行ってまいります。
【令和3年度スローガン】
「逆境(ピンチ)から 新時代(チャンス)へ」
新型コロナウイルス感染拡大防止と経済対策の両立を図るため「逆境(ピンチ)から 新時代(チャンス)へ」をスローガンに、中津川の経済復興を最優先に不要な価値観や慣習にとらわれることなく、新しい会員ニーズや変化する社会環境に対応できる商工会議所として、会員サービスの向上やリニア岐阜県駅にふさわしい街づくり、地域づくりに役職員・会員が一丸となって諸事業に取り組んでまいります。
令和3年度 重 点 事 業
1.「ウイズコロナ、アフターコロナ社会を念頭に置いた企業づくりと構造改革」
- 足腰の強い中小企業の構築(経営力向上、円滑な事業継承への支援)
- 飲食業などコロナ感染拡大の影響を受ける事業所への支援強化
- 国・県・中津川市が行う感染対策要請や経済対策との連携
- デジタル化推進のための支援(IT・IoT・ロボット等の活用とイノベーションによる生産性向上)
- 若手・女性経営者の活躍推進
- 女性・高齢者・外国人等の多様な人材の活躍推進
- 働き方改革関連法への対応促進
- 健康経営の取組み推進
- 事業継続計画(BCP)の普及と策定支援
2.「クオリティーを高め、中津川らしさが織りなすまちづくり」
- 前田青邨の魅力発信と美術館建設推進
- 中山道を中心とした観光振興と訪問者への魅力づくり
- 農商工連携と地域資源を活用した新商品・サービスの開発支援
- 広域連携と近未来を見据えた買い物環境づくり
- ツーリヅム東美濃協議会・東美濃歴史街道協議会との連携による地域資源の磨き上げ
- 魅力ある特産品開発と販路開拓支援
- 情報誌等への掲載や話題性づくりと情報発信
- 東京オリンピック・パラリンピック関連行事・選手受け入れ支援(開催時)
3.「リニアを活かした街づくりの政策提言と政策実行力の強化」
- 魅力ある中心市街地と中津川駅前の一体的発展に向けたまちづくりへの提言
- リニアの見える丘公園など誘客施設を活用した街づくりへの政策提言
- MaaSなどの近未来のモビリティーや二次交通システムの提言
- 規制制度改革への提言(定住化など民間活用)
- 海外展開等企業の海外ビジネス拡大の情報収集と支援
- 広域連携による観光振興と地域資源の活用
4.「会員サービスの向上とより親しまれる商工会議所を目指して」
- 会員増員、確保(目標1,800正会員)への取り組み
- 会員事業の活性化につながる部会、委員会の活動の強化
- 組織財政基盤の強化と新時代を支える教育・人材育成
- 社会ニーズに対応した事業・サービスの拡充
- 商工会議所活動の見える化
- デジタル実装(シフト)による会員サービスの一層の充実と支援力の強化、業務スピードの向上